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雨端硯(唐型硯)二五度

雨端硯(唐型硯)二五度は、国内有数の名硯の産地・甲州(山梨県)鰍沢にある老舗の硯製造会社の雨端硯本舗が造った国内最高級の硯です。
雨端硯を製硯する雨宮家は、元禄の頃から多くの文人墨客に愛され続けて現在十三代目を数える名家です。
十二代目雨宮弥兵衛氏は昭和57年に「現代の名工」にも選ばれ、その造形は実用と芸術との見事なバランスで製硯されています。
なお、現在の当主は十三代目雨宮弥太郎氏です。

雨端硯(唐型硯)二五度は、紙箱入りとなります。

長さ:約75ミリメートル
幅:約45ミリメートル
重さ:約90グラム

  • 雨端硯の裏面に刻まれた「雨端」の文字
    原石を産出するのは雨畑と呼ばれる所で、一般的に「雨畑硯」と言われますが、「雨端硯」は雨宮家で作硯されたもののみに刻される登録商標です。
    雨宮家八代目弥兵衛・鈍斎のとき、元老院議員であった東京帝国大学教授・中村正直氏が「天機硯ハ、我邦ノ端州硯也。」(アメハタスズリは、我が国の端渓硯である)とその品質と技術を高く評価し、「雨端硯」の号を賜ったのです。
    雨端硯のなかでも特に品質の優れている硯は、裏面に「雨端」の二文字が刻印されます。

    十二代目雨宮弥兵衛氏にお聞きした、硯にまつわる質問と回答集

    硯を造るときに心がけていることは?
    石質の吟味はもちろんですが、身近に置くだけでも気持ちが安らぐ硯にしたいと考えています。
    端渓硯との違いはなんですか?
    端渓硯は輝緑凝灰岩、雨端硯は黒色粘板岩という大きな違いはあります。
    雨端硯は端渓硯の様な色味はありませんが、柔らかな温かい印象を与える石質ですので、向かう人の心をおおらかに受け止めるかのような品格があります。
    そんな石質を生かした日本人独自の感性の息づく硯を作りたいと思っています。
    いい硯を選ぶには、どんなことに気をつければいいですか?
    石質は吟味してありますが一面一面個性がありますから、素直な石紋のものがいいでしょう。形も向き合う事で心が落ち着くようなバランスのとれたものが好ましいと思います。
    人と人との出会いでも自分と相性のよさそうな人にはピンとくることがあると思いますが、硯は文房四宝の中でも末永く付き合う道具ですから出会いの第一印象を大切に選んで下さい。
    雨端硯と相性のいい墨は?
    どの様な墨でも合いますが和墨が向いているようです。
    硯は自然からの産物ですから、一面一面、個性があります。墨の種類も多種多様、人付き合いに似て、癖のあるものどうしが、出会って驚くような事をやってのける。そんな出会いを探すのも、書画、文房の奥深い楽しみではないでしょうか。
    硯の手入れの仕方は?
    大切な事は、こまめに洗硯し硯面を清潔に保っておく事に尽きるのではないでしょうか。
    余分な墨液はティッシュ等で拭い、流水で柔らかく洗った後しっかり乾燥させましょう。
    落ちにくい墨はぬるま湯で、硯面を傷付けないよう丁寧に洗って下さい。
    (歯ブラシ等を使ってもよいが毛質の硬すぎないもので!)

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